内痔核の治療について

痔核の脱出が軽い場合は、日常生活や排便習慣の見直しをして外用薬を併用する保存療法を行います。痔核脱出が強い場合や出血が続いて貧血がひどい場合は、痔核根治術、輪ゴム結紮法、四段階注射療法などの適応となります。

内痔核の治療は、薬物療法を中心とした保存的療法を主体に、症状に応じて痔核硬化療法・輪ゴム結紮療法などの外来処置法、さらに根治手術療法が行われます。硬化療法と輪ゴム結紮法は保存的療法と手術療法の間に位置する治療法といえます。 手術方法は多く、現在わが国では主として結紮切除術が選択されていますが、細部は術者によっていろいろな改良工夫が行われています。

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保存的療法
病期にかかわらず症状を緩解させ、ときには消失させることもできる基本的な治療法といえます。これには坐剤や軟膏、経口薬などによる薬物治療と、いわゆる肛門衛生その他の生活指導があります。患者に痔核の正しい知識と認識を与えることも大切です。痔核の発生、増悪には痔静脈叢のうっ血が一つの大きな要因をされており、排便時の努責は関係が深く、便秘や下痢の習慣を改めるために食事指導を行い、必要に応じて緩下剤などを投与します。また、アルコールの多飲による下痢にも注意します。痔核患者には、残便感があるとの理由で排便時間が長くなるもの(5分以上)が多く、これは出血の大きな誘因にもなっています。残便感は痔核のうっ血や排便に伴う刺激で引き起こされていることを十分認識し、これにこだわらずなるべく2〜3分以内で排便を終了させるようにします。
排便後は水や湯で洗浄する方がよく、紙で強くこすったり神経質に清潔にしようとすることは症状を悪化させます。坐浴や入浴は疼痛緩和に役立ち、循環を改善させるので、肛門衛生の面からも有用です。炎症症状や出血、疼痛などが認められる時期には適宜軟膏や坐剤を使用します。
一般に軟膏は即効性、坐剤は持続性の効果があるともいわれていますが、坐剤を使用したときにその刺激で便意を訴えるものがあり、患者の使いやすさで決めればよいです。

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